
黒いタンクのCB550が五郎の家に停まっていた、乗ってきたのは五郎の高校時代の同級生だった。
「今日で車検が切れるから、最後に山中湖へ行って来た」
そう言う級友に五郎は聞いた。
「もう車検はとらないのかよ」
「あまり乗らないからな、車にも金が掛かるし、仕事が忙しくてろくに休み も無いしよ、手放す気は無いけどな」
「バイクは持ってるだけでも気分が違うからな、250はいいぜ車検が無い からよ」 五郎が言った。
「もうデカイのは乗らないのかよ、前に乗ってた550はもう無いのかよ」 級友が言った。
五郎が答えた。
「あの550はスイングアームが曲っててよ、車検が切れて置いといたらラ リーの仲間が欲しいって言うからバーボンと交換したよ、550は乗り易 かったな、また乗りてーな」
そお言う五郎に
「じゃあこれの車検自分で取って乗れよ、弟がバイクを買って置き場が無 くてよ」
「それじゃあ取り合えず預かってやるよ、気が向いたら車検を取るか」
五郎はCB550の後に乗り級友の家まで行き、帰りはCB550を運転して来た、そのCB550は5年前に御前崎へツーリング行った時に乗って行ったCB550だった、物置のCB250が有った場所にCB550を置いた。
