何処へ行く当てが有るでもなく、オートバイに乗る事に決めた午後、前日に充電しておいたバッテリーを、サイドカバーの中に収めた。
赤と黒のタンクには、KAWASAKIと書いたエンブレムが左右に張り付けられていた、排気量624ccのツインエンジンは三度目のキックで、左右のマフラーからけたたましい排気音を吐き出した、ハンドルに付いたチョークレバーを戻すと、リズム良くアイドリングした、ヘルメットの顎紐を締め薄い革の手袋を嵌めると、シートに跨り右手でアクセルを煽り、左手でクラッチレバーを握りギヤペダルを踏み込む、一速ギヤに入る時ミッションが唸った、暫く乗らずに置いて有ったオートバイに良くある事だ、アクセルを煽らず不用意にギヤを入れるとエンストしてしまう。
明方まで降った雨で濡れていた県道は、昼過ぎにはすっかり乾いていた、走り出して直ぐのガソリンスタンドで給油している時、ライダージャケットは暑く胸に汗が流れた、あの峠に着く頃にはこのジャケットで丁度良いはずだ、ライダーは曇り空を見上げた。
ススキを持って歩く人を見かけ、今日が十五夜なのを思い出した
そうか十五夜か上野原へ酒まんじゅうを買いに行こう、ハンドルを北に向けた

橋を渡れば上野原

月に供える酒まんじゅう

今日も快調

今日はリヤサスペンションを交換して行ったんですが
今まで付いていたのは、315mm

前オーナーさんが言うには、ショックが抜けているからカーブが苦手
確かに走り難かったです、カーブで倒しこんだ時にセルフステアが無いというか、アンダーでハンドルに力が入っちゃう感じ、それがこの車両に馴染めなかった一番の理由、フロントフォークの特性なのかなって思ってた。
交換したのはこれ、325mm

今まで付いていたのは硬い、単体で上から押してもたいして沈まない、交換したサスは柔らかい、見るからにスプリングのピッチが違う、交換したサスはオクでSA用として出ていたもの、交換前のは新車から着いていたらしい、長さが違うけど前期後期で違うのかな?
交換した効果はバツグン、思ったラインを気持ちよく走る、タイトな登りカーブでも倒せば自分から曲がって行く感じ、乗るのが楽しいオートバイに変身しました、リヤショック交換でこんなに変わるとはビックリ、何となく気が乗らず手を付けなかったフロントフォークのオイル交換をしようと決めました。
おわり