伊勢原CB

Yahooブログから引っ越しました、「あの頃の未来」伊勢原CBです、Yブログで知り合った方が訪問の際には、メッセージで貴殿のURL等をご連絡いただけますと幸いです。

    2010年11月

     この物語はフィクションです。 実在の人物、団体などには一切関係ありません、画像はイメージです。
     
    オープニング
     
     5月の最初の日曜日、康之は爽やかな風の中に、2気筒350の軽快な排気音を響かせていた。
     
     強い陽射しが左斜め前から照り付け、メッキしてある部品のあちらこちらに輝きの粒を創り、その粒がキラキラ眩しかった、日陰に入ると輝きの粒は消え、その先の明るい場所で待っていたかの様に一斉に光りだす。バイクの右に有る影は長さを変えながら同じ速度で着いて来る、影を振り切ろうとアクセルを開けても影が離れることは無い、カーブを曲る度に影は前に後に位置を変えた。
     親戚の家まで荷物を届けて欲しいと母親に頼まれ、康之は350で走っていた。
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     親戚の家の近くのS字カーブに入ったとき、大型ダンプがセンターラインを超えて走ってきた、右に倒してカーブに入っていった康之の進路をそのダンプカーは塞いだ、咄嗟に左に切り返しダンプカーとガードレールの間をすり抜けようとした時、バイクに気が付いたダンプカーは左にハンドルを切り、康之はダンプカーにはぶつからずに済んだが、左側のガードレールに擦るようにぶつかったバイクのハンドルは、左に曲り放り出されるように康之は道路中央に飛ばされた。
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     ダンプカーは走り去り、倒れたCBのタンクキャップからガソリンが零れていた、立ち上がろうとするが左足に力が入らずやっとバイクのところまで這って来た。
     事故に気が付いた近くにある製材所の従業員がやってきて、バイクを起こしガードレールに立てかけ「大丈夫か」と康之に声を掛けた、足の状態が良くない事は直ぐに分かった、救急車を呼んで病院に運ぶより自分の車で運んだ方が早いと判断したその従業員は、康之を自分の車で病院へ運んでくれた。
     
     
    つづく
     

     五郎はCB250に乗り秩父へ行った帰り、一日中聞いていたツインのCBサウンドに、若い頃を思い出だした。
     
     帰り道のS字カーブを抜ける時、金と白に塗られたタンクのCBでいつも一緒に走った康之を思った。 
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    S字カーブから始まった 
    忘れない夏
     
    「オートバイってもっと涼しいのかと思った」
      
     稲村のビックウェーブ
     
    天気雨
     
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    写真提供、(株)スターボード   酒井いちろう様
    http://starb.cool.ne.jp/
     
     
     
     

     最近珍しいバイクを見かける事が多くなりました、中々パチリと出来ないのが残念です、博物館級も走ってたりして、音を聞くだけでも感動ものです。
     
    これは2週間前に通ったグループ
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     これは昨日通ったカワサ
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    これはたった今通ったバイク
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     最近は若い方が多いですね、オーナー様了解もせず掲載しました、問題が有りましたら連絡下さい。
     
     26日の夕方には、聞いた事の有る音だな~と思って外を見たら、ナント
    金色のCB500が赤信号で止まっているじゃないですか、声を掛けようとしましたが、信号が青になり静かに走り去りました、暗かったので何処ナンバーか判りませんでしたが、そんな風にCB500を見ることが有るなんて。
     
     一瞬、裏の物置から盗まれたかと思いましたよ。
     

     「懐かしいなぁ、俺も25年前に乗ってたんだよ、これは50年頃だっけ、直に550が出たんだよな、綺麗に乗ってるなぁ初期型かな」
      山北駅のトイレから出ると初老のタクシー運転手が、CB500を見ながら声を掛けてきた。
     「コイツは47年車ですねK1だから初期じゃないです、この一つ前にK0って言うのが有るんですよ」 五郎は言った。
     
     「ナナハンより乗り易かったんだよこの方が、80キロまでなら負けねえしよ100キロより上はきついけどな、丁度良い大きさなんだよな、8年乗ったよ」
     
     「これから何処へ行くんだい」 と訊く運転手に
     
     「丹沢湖へ行こうと思ったけど、246の渋滞が酷いからここでUターンかな」 と五郎は答えた。
     
     安戸交差点で事故が有り片側通行であることは善波峠の表示板で知っていた、善波峠からは国道を嫌い、田舎道で松田まで走るのが五郎のいつものコースだ、今日は秦野田原で「実朝の首塚」を見て三廻部、寄へ抜け寄からちょっとしたワインディングを走り一旦国道246に出た、246向原の交差点から渋滞が始まったのでまた抜け道を走り山北駅へとやって来た。
     
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     「人身事故が11時頃にあって現場検証をまだやっているから酷い渋滞なんだよ、もう処理は終わってるんだけどなぁ、酷かったらしいよ」
     
     「丹沢湖は諦めて、大雄山にでも行きますよ」
     
     「丹沢湖は今、紅葉が綺麗だけど残念だなぁ、大事に乗りなよ良いオートバイなんだから」
     
     山北駅から宮地の交差点に出て県道74号を、大雄山に向かって走っているとき、時計を見ながら時間に余裕が有ることを考えて、直接大雄山に行くより遠回りをしていくことにした。
     
     県道74号を右折して、岩流瀬橋を渡り足柄小学校入口は左に曲り、足柄街道へと出るT字路で右か左か決めかねていた。左に行けば大雄山駅、右に行けば足柄峠、時間と相談し足柄峠へとアクセルを開けた、雲が掛かり泣き出しそうな空の足柄峠は冬が直そこに有ることを感じさせる空気が広がっていた。
     
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     赤や黄色に色付いた木の葉も曇り空では輝きを失い色あせた枯葉のように見えた、時折鮮やかな赤のもみじがまだ秋の景色を作っていた、五郎はバイクを止めて何枚かの写真をデジタルカメラに収めた。 
     
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     足柄峠の頂上でブログ用写真を何枚か撮り、大雄山に戻らずに小山に抜けた、小山に抜ける途中には富士山を見ることが出来る場所がいくつか有るが、富士山は雲の中に隠れほんの一部を見せているだけで御殿場の街も霞んではっきりとは見えなかった。
     
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     この時間なら安戸交差点の事故も検証は終わっているだろうと思い246に出たが国道246上り線は清水橋から渋滞していた、まだ時間には余裕が有ったので都夫良野を通る山道で安戸交差点に出た。
     何台かのパトカー、10人ほどの警察官が交通整理をし鑑識官が川崎Noのバイクを調べていた、バイクの運転手が激突したと思われるガードレールを二人の警官が水で洗っていた、水の色から激しい怪我であることは直に分かった。
     
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     事故の原因は判らないがひき逃げであるらしいと近所に住む者が話しているのが聞こえた。
     
     自分では充分に安全に気を配って運転していても事故の可能性から抜け出すことは出来ない、家族が待つ我が家へ無事カエルことの難しさを改めて五郎は考えた、オートバイは危険か?少なくとも自分が原因の事故は無くす為に出来るだけの事をして17時に無事カエルことが出来た。
     
     安戸交差点の事故は76歳の男性が亡くなったとニュースで知った、ヘルメットが割れていたとも書いてあった。
     76歳まで生きて交通事故で亡くなる無念さ、どんな家族が無事カエル事を待っていたのか、五郎は他人事では無く思えた。
     
     
     
    追記 

     午後から秦野、松田町寄地区、山北、足柄峠へと行って来ました。
     
     
    秦野市田原地区の 「源実朝首塚イメージ 1
     
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    秦野市三廻部地区の谷戸、奥の山は鍋割山だと思います。
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    三廻部から寄に入る峠にある天然水
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    お茶畑でパチリ
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    寄地区の大杉
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    この辺りの紅葉は色が薄いような
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    御殿場線 山北駅
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    山北町 内山地区の谷戸
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    つづく

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