伊勢原CB

Yahooブログから引っ越しました、「あの頃の未来」伊勢原CBです、Yブログで知り合った方が訪問の際には、メッセージで貴殿のURL等をご連絡いただけますと幸いです。

    2010年11月

     CB250のオイル交換、前回は去年の5月、走行距離は1,800km程、
    500が来てからあまり乗らなくなっちゃったなぁ。
     
     オイルを抜いてる間にオイルフィルターのお掃除をCB250は遠心分離型のフィルターなんですよ、この中にあるんです。
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    キャップはそれ程汚れてないですね
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    綺麗にお掃除
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    キャップを止めているビスの頭がナメテル
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    頭の形が同じ純正のビス、チョット長いので切って取り付け
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    入れたOILはこれ、これから寒くなるのに20W-60って(爆)
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     この物語はフィクションです。 実在の人物、団体などには一切関係ありません。
     
     蕎麦屋の駐車場でまた会う約束をして5人は別れた、先に二台のCB500Fが諏訪インターに向け走りだした、同じ方向に帰る二台のCB550Fも諏訪インターに向け走りだし、500Tは中津川を下道で目指した。
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     ゆっくり走る五郎の500を置き去りにして春男は飛ばしていた、中央高速上り線は上野原から渋滞していた、車の間を器用にすり抜け春男は17時過ぎに自宅に着いた、タンクバックの中には家族への土産が入っていた。
     
     思い出の多い道で自宅を目指す中津川エノ也は、CB500Tでこんな距離を走ったのは久し振りだった、インシュレーターから2次エアを少し吸っているためパワーダウンはしているものの、DOHC2気筒のエンジンは軽快に回った、自宅に着いたとき時計は17時30分だった、自分と同じ歳の古いバイクが元気に走るのが愉快だった。
     
     五郎は渋滞を嫌い上野原インターで高速を下り幾つかの峠を越え自宅を目指した、本降りの雨の中を走りながら、「夕方から雨になるというところだけ天気予報通りだ」 と呟いた、ズブズブになって17時40分に家に帰り着いた、雨にやられたとはいえ久し振りにCB500に乗れた事が嬉しかった。
     
     ケンタのCB550の後を心配しながら走る三河九造は、回転を上げながら飛ばすケンタを追うのに疲れていた、ケンタはエンジン回転を落とす訳にいかず、九造を気遣いながらも飛ばし続けた、高速を下りるときバックミラーに九造のCB550は映らなかった。
     

     ケンタのCB550はヘッドライトの明るさが安定せずウィンカーも怪しくなっていた、インターチェンジから自宅までは1km、その間に4箇所ある信号を青で通過するためタイミングを計りながら走った、その間中4000回転以上をキープするため、まるで旧車檜の様にアクセルを煽り続けた、右腕は疲れ果て、ガレージに辿り着いたときにCB550のエンジンは事切れた、時計を見ると17時45分だった、大粒の雨の中を壊れながらも家まで辿り着いたCB550が愛おしかった。
     
     三河九造のCB550は自宅近くの赤信号で止まっていた、こんな雨の日に200Km程走って諏訪湖に集まったバイク乗りの事を考ていた、インターネットのブログでお互いを知って、同じメーカーの似たようなバイクに乗っている、それだけでなぜ雨の中を走ってくるのか、同じバイクに乗るだけで他人では無くなる、そんな事があるのだろうか ・ ・ ・ 考えても答えは出ない ・ ・ ・ 三河九造は自分もその中の一人だと気が付いて何故か幸せだった。三河九造は18時に家に着いた。
     

      足立春男は土産に喜ぶ子供の顔を見ているとき、伊勢原五郎は濡れた合羽をハンガーに掛けているとき、中津川エノ也は冷えた体を風呂で温めているとき、三河九造は団欒でビールを飲んでいるとき、名古屋ケンタは今日のことを家族と話しているとき、同じことを考えていた。
     
    「バイクに乗っていて良かった」
     
    「また行こう!」
     
     
     
     

      この物語はフィクションです。 実在の人物、団体などには一切関係ありません。
     
     林道での応急処置は足立春男がやった、春男のCB500も最近ダイナモが故障し修理をしたばかりで、この形のエンジンに詳しかった、コイルに刺さったアルミの破片を取り、つぶれたダイナモケースを器用に弄り、擦れる部分は無くなった、だが発電量は足りないようでエンジンは回転を上げていないと直ぐに止まってしまう、乗り難くなったCB550をケンタは器用に走らせ、諏訪の街までやってきた。
     
     セブンイレブンでガムテープを手に入れ、給油の為ガソリンスタンドに向かった。
     
     その松本ナンバーのクラウンは足立春男のCB500の右から交差点を右折し、名古屋ケンタのCB550が走る道に入ろうとしていた。
     
     先を走る足立春男のCB500がクラウンの前を通り過ぎたとき、クラウンの運転手はろくに見ないで左から来るバイクは一台だと思い込み、春男の後を走っていたケンタのCB550目掛けてクラウンを発進させた、ケンタはCB550を左に振りながらアクセルワークでクラウンの鼻先をかすめギリギリ当たらずに済んだ、ケンタはまた寿命を縮めた。
     
     ガソリンスタンドで給油を済ませ、テスターを借りて測ってみるとケンタの550は4000回転で12Vチョットの発電しかない事が分かった、家までは200Km近くの距離がある、自走で帰るかケンタは考えていた。
     
     
     ビックリするほどの蕎麦の量に足立春男は思わず写真を撮った。
     
     諏訪湖の畔に有る蕎麦屋で5人は遅い昼食をとるため料理を注文した、三河九造は天丼セット、足立春男は親子丼セット、中津川エノ也はとろろセット、名古屋ケンタは食欲が無いと言いながら天ぷらそばを注文した、伊勢原五郎はなかなか決まらず最初に目に付いたBランチに決めた、Bランチと書いたメニューの端に大盛は無料と書いてあるのを五郎は見逃さなかった、注文の時「大盛で」と一言添えた。
     
     Bランチは鴨南蛮の鴨肉の変わりに豚肉を使った付け汁に、せいろに盛った蕎麦を付けて食べるものだった、Bランチは最後に運ばれてきた、隣に座っていたエノ也はその蕎麦の量を見て唖然とした、他の3人も目を瞠った。
     20Cm×30cm程の大きさのせいろに山盛りに盛られた蕎麦の量は大盛というのにふさわしい量だった。
     付け汁は冷たく暖かい物が来ると勝手に思い込んでいた五郎は一寸ガッカリした、しかし、濃い目の味付けのその付け汁の味は良く、蕎麦を付けるとなかなかのものだった。
     
     「意外と食べれるもんですね」
     
     エノ也が五郎に言った。
     
     「一気に食わないと食いきれないよ」
     
     そばをほうばっていた五郎はそう言って休まず大盛を平らげた。
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    写真提供、Haryu氏
     
     
     蕎麦屋を出てダイナモケースの割れ目にガムテープを張りながら、ケンタは自走で帰ることに決めた、高速なら4000回転以上で走り続けることが出来る、問題は高速を降りてから家までだ。
     

     この物語はフィクションです。 実在の人物、団体などには一切関係ありません。

     明確な理由はないが5人はその林道に魅力の様なものを感じていた。
     
     先頭の緑色CB500のライダーは足立春男、名古屋ケンタの550、三河九造の550がそれに続く、伊勢原五郎の500F、中津川エノ也の500Tが後を追った。
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     昨夜の台風で紅葉した木々から舞い落ちた落葉が雨に濡れた林道に張り付いていた、道を横切るように水が流れた後もある、そのような場所はたいてい砂利や砂が浮いている。
     
     足立春男は落葉や砂利など気にせず飛ばしている、名古屋ケンタも遅れまいとアクセルを開けた、三河九造は前を追う事をやめていた、のんびりと走っている伊勢原五郎からも九造のCB550は見ることが出来た。中津川エノ也は遅い五郎にいらいらしていたが、追い越しは危険と判断し後を走っていた。
     
     5台のオートバイはバラバラのスピードで高度を上げていった、林の中は夕方のように暗く、先の見えない急カーブは唐松の落葉が積もっていた、高度が上がるにつれ道は狭くなっていく、相変わらず足立春男は道幅や落葉など気にする事無く右に左にカーブをこなしていた、レースの経験も有り峠の走り屋として腕をならした足立春男にとって雨の林道も楽しいワインディングだ。雨に濡れたガードレール、赤や黄色の葉を着けた木、火の用心の赤い旗、湧き水、目に見える物を次から次へとたぐり寄せては走り抜けていった。
     
     右側は沢、左側に畑や田んぼが有る集落に入った、カーブはそれ程きつくは無い、カーブの先は見通せる直線。
     
     春男はCB500Fのアクセルを開けた、その時、道に砂利が見えた、一瞬アクセルを緩めその砂利をやり過ごした。名古屋ケンタもカーブ先の直線に向けアクセルを開けた、砂利に気付くのが春男より遅かった。
     
     ケンタの550は砂利に後輪を滑らせカーブの内側に傾き、バイクの重みと自分の体重が消えた、同時に目の前の景色が無くなった。目をつぶっている訳ではないが、目に見える物を映像として認識できなかった、倒れかけたCB550を立て直そうとハンドルを押さえ込みながら意識して右方向をみた、以前、安全講習会で白バイ隊員から教わった事が役に立った。
     
    「バイクは目で見ているほうに向かう」 
     
     ケンタの頭に白バイ隊員の言葉が浮んだ、そしてその通りに行動した、脇の舗装されてない部分をケンタの550は走った、行ける”そう感じたとき左ステップに衝撃があった。
     
     セルボタンを押すとおかしな音をさせながらエンジンは始動した、
     
    「やっちまった」 
     
    ケンタは助かったと思うと同時に湧き上がる不安に押しつぶされそうだった。
     
     どうして良いのか分からないまま明らかに調子の悪いエンジンを騙し騙し春男を追った、暫く行くと緑色の500が止まっていた、道の脇が広くなった場所にバイクを止めケンタはエンジンを見た。
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     三河九造の550、伊勢原五郎の500F、中津川エノ也の500Tもやってきた。
     
     「エンジンが壊れた」 ケンタはそう言うのがやっとだった。

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     コスモスポーツの後を追うように中央道原パーキングを出発した、諏訪ICで左側のブースに見覚えのあるテールレンズが入るのが見えた。
     
     ミィーティングに来たバイクだろうかと思い、振り返り確認しようとしたが、寒いだろうと厚着で着膨れの為大きく振り返ることは出来なかった。
     
     少し走った交差点の赤信号でそのバイクは隣に止まった、CB500Tだった。やはりミィーティングに来たe n o y o u n gだった、軽く挨拶を交わし集合場所に向かった、集合場所は直ぐに分からなかった、自分が考えていた場所とは違っていた、探す為に諏訪の街を少し走った、造り酒屋「真澄」の前やフランス座の前を走り交差点を左に曲った所で消防団に止められた。
     
     火事があったのかと思い止まると、消防団は 「この先は御柱の為通行止めです」 と言っていた、暫く走り回っても分からないのでe n o y o u n g がコンビニで聞いてやっと集合場所にたどり着いた。
     
     h a r y u _ p a _ p a は先に来ているだろうと探していると、対向車線を見覚えのあるヘルメットが走ってきたh a r y u _ p a _ p a だ、駐車場にバイクを置いて挨拶を交わしているとh a r y u _ p a _ p a の携帯が鳴った、名古屋組のCB550も直にに到着するようだ。
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     諏訪湖は厚い雲の下だった、時折傘が欲しくなる雨が降っていた
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     足湯に浸かりながら、、インターネットのブログで知り合って、顔も知らなかったバイク乗りたちは会話を楽しんだ。
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     諏訪大社は七五三の参拝者で賑わっていた、本殿の脇に御柱が立っていた、この大木を山から運ぶ祭りが七年に一度ある、今年がその祭りの年だった。諏訪のブロガーy a m a m a s a 氏が引っぱったのは良く知られている。
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     「木落し坂」
     この急傾斜を御柱が滑り降りる光景は、TVの中継で見たことはあったが、実際に見ると大木の上に乗って降りるなど無謀以外の何物でもない
    次回の御柱で上に乗るy a m a m a s a 氏の無事を祈るばかりだ。
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     そして、木落し坂からビーナスラインに抜ける林道を走る事になった。
     
     
     
     
     
     
     

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